勘案するとは？読み方や英語、意味や使い方を紹介

勘案という言葉を聞いたことがありますか。または、どこかで見たことがあるかもしれませんね。

しかし、勘案という言葉の意味まではよく知らない人が多いのではないでしょうか。

ここでは、勘案という言葉について、読み方や英語での表現、また、意味や使い方をご紹介します。この機会に勘案について知識の幅を広げてみませんか。

勘案するとは？

勘案するとはどのようなことなのでしょうか。

勘案するとは、一つの事に対していろんな条件で　色々と考えあわせ判断するということです。

そもそも、勘案の語源として「勘」には直感や第六感という意味のほかに、物事の良し悪しを直感的に判断し良く調べて考えるという意味があります。

「案」には考えや計画のほかに机という意味もあります。「勘」と「案」の意味から「勘案」は机の上で計画し良く調べて考えるということになります。

勘案するの類義語や同義語には、配慮する、頭に置く、念頭に置く、考慮に入れる、考える、計算に入れる、カウントする、考慮する、視野に入れる、考えに入れる、検討する、言い分を聞く、主張を聞くなどがあります。

勘案の同義語や類義語はどのように使い分けると良いのでしょうか。次の語句と勘案の違いについて見ていきましょう。

懸案とは、長年気にかかっている事柄、事案、以前から問題になっている事柄という意味です。勘案は、以前から問題になっている事柄を良く調べて考えるということで、懸案の次の思考になります。

検討とは、一つの物事を詳しく調べ考えることです。勘案との違いは、勘案はたくさんの事例を調べて考えるのに対し、検討は一つの事例に対し考えるという使い分けをします。一見、どちらも同じような意味合いのような感じですが　このように使い分けが必要なんですね。

考慮と勘案の違いはとても難しいです。意味をみても考慮は色々と考えを巡らせる、勘案は良く調べて考える、とよく似ています。もっと、ざっくり言えば、勘案は公的機関の文書やスピーチやビジネスシーンでよく使われ、考慮は幅広くいろんな人が幅広く使われる言葉になっています。

参酌（サンシャク）は読み方が難しい感じですね。参酌は他の物を参考にして長所を取り入れることという意味です。勘案とはずいぶん意味合いが違いますね。勘案した後に参酌するという思考になります。

勘案するを敬語の中の尊敬語にする時は「ご勘案いただき」「ご勘案ください」と「ご」をつけて使います。

また、謙譲語にする場合は、「勘案いたします」「勘案させていただきます」となり、丁寧語なら「勘案します」と最後に「です」「ます」を付けると丁寧な言い方になりますよ。

勘案の読み方は「かんあん」と読みます。至って簡単ですね。見たまま読めばいいだけです。

勘案を別の言い方にすると、物事を深く考える、じっくり考える、思考、考え事などに置き換えることが出来ます。

それでは、勘案の英語での表現を見ていきましょう。

勘案を英語にすると「consideration」、勘案するを英語にすると「take something into consideration」となります。

勘案の英語での例文は以下の通りです。

(物事の)損得を勘案する・・・to think about profits and losses, called

個々の国の状況及び選択肢を勘案する・・・Take into account individual countries’ circumstances and options

勘案はどのような場面で使われるのでしょうか。

勘案は主に、ビジネスシーンや公的機関のの文書やスピーチで使われることが多い言葉です。

勘案の使い方は、いろんな条件で判断しよく考えるという場合に使います。一般的には使う機会は少ないと思いますが　ちょっとかしこまったシーンなどに使うと良いでしょう。

勘案の例文として以下を参考になさってください。

・この評価に加え、別途以下に示す評価も勘案する。

・種々の条件を勘案して最適なプロファイルを設定する。

・手ぶれや電池残量を勘案した動画記録を行う動画記録装置を実現する。

・記録情報の内容や構成情報を勘案した属性設定を行う。

勘案という言葉の意味や読み方、使い方は理解できたでしょうか。同義語や類義語は使い分けが難しく感じましたね。

勘案はいろんな条件のもと判断し良く考えるという意味なのですね。一般的には　あまり使われることが少ないので馴染みのない言葉でもあります。

ちょっと、かしこまった文書作成時には参考に勘案という言葉を使ってみても良いのではないでしょうか。参考になさってくださいね。